いま人事が社長へ提言すべきこと【その3つとは?】
今日のテーマは
いま人事が社長へ提言すべきこと
です。
新型コロナからは多くの学びを得ました。これまで容易にできなかったことが、あっさりとできてしまいました。代表的なものと言えばテレワークであり、大きなくくりでいえば働き方改革でしょう。
東日本大震災が起こった時も、それまでの当たり前が通用しなくなり、強制的にライフスタイルを変える必要に迫られました。そのわずか9年後に、あの時以上に日常を見直すきっかけがこようとは、との想いです。
そこで本日は、今こそ人事が社長へ提言すべきこととして、次の3つを挙げさせていただきます。
1つ目は、機能の分散です。
そして2つ目は、評価と人材育成の見直しです。
そして最後は、数年先の組織図を描くことです
1つ目として挙げた機能の分散は、本社移転を含め、物理的に機能を一か所に集中するのではなく、分散することです。加えて、労働日、労働時間の分散も視野に入れています。十分に在宅勤務ができることがわかりました。ZOOMなどのツールの使い勝手も身をもって体験できたと思います。今後来るかもしれない地震や新たな疫病などから企業を維持し継続させることを考えれば、機能を少しずつ分散させることは最重要なプロジェクトとすべきではないでしょうか。東京からの移転、週休3日制の導入、社員ごとの時差出勤の導入、在宅勤務日の導入の前提となる、組織改革と併せて、検討してみる価値は大いにあります。
続いては評価・人材育成の見直しです。以前の動画でもお伝えしましたように、評価の本当の目的は、優秀な人材を辞めさせないことです。部品が届かないために製品が作れなくなったことでサプライチェーンの見直しをする企業が出てきましたが、同時に優秀人材を囲い込む企業がより一層多くなることが想定できます。雇用の問題というとだぶついた人件費を想像するかもしれませんが、ポストコロナで企業を立ち直らせるには優秀人材が欠かせません。今後は優秀人材を外から容易に採用できない状況となることは過去にも経験していますので、今のうちに社内に繋ぎ留めておくべき手を講じておく必要があるというわけです。
そして人材育成の方向性としては、多くの社員へ満遍なく提供する教育システムに力を注ぐのも悪くはないのですが、自社に欠かせない人材へと成長させる教育システムを導入すべきです。Withコロナでは、誰もがこの先を見通せなくなりました。この環境下で社員をリードできるのは、自らの頭で考え、方向性を示し皆を動かし行動できる人材です。批判的な野党的思考ではなく、主体性を発揮できる人材の育成を目指す仕組みを導入すべきです。
最後に数年先の組織図を描くについてですが、どうしても経営から言われるがままの組織変更など、事務的な立ち位置に終始してしまいがちな人事では、自ら主導して、数年先のビジネスを想定した大きな組織図を描くことができないかもしれません。ただ、一夜にしてこれまでの常識が通用しなくなることも体験したわけですから、あらゆる可能性も模索しておくのも人事の準備としては必要となる大切な仕事です。どのような前提が考えられるのか、その場合にどのようなリソース、人材でいえば何ができる人がどのくらい必要か、そのためにどんな教育が必要で、今からどのような採用をしておくべきか、などをシミュレーションしておくことは決してマイナスにはなりません。
人事の仕事は決してルーティンばかりでは成り立ちません。とくに未曽有の危機に瀕した今の時代だからこそ、本当の人事の腕の見せ所となりました。
以上、本日のレポートでした。
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